令和7年度病害虫発生速報第4号(おうとう、もも、りんご、なし、かき等 果樹カメムシ類)
果樹カメムシ類の寄生を広く確認!
園内をこまめに見回り、防除対策の徹底を!
発生概況及び今後の予報
- 越冬トラップ調査(山形市みのりが丘)におけるクサギカメムシの越冬量は、73頭(平年:26.2頭)と過去10か年で最も多かった。
- 県予察圃場(山形市)の予察灯におけるクサギカメムシの初誘殺時期は、5月2半旬(平年:6月5半旬)で過去10か年で最も早かった。
- 集合フェロモントラップ(鶴岡市)における5月4半旬までのチャバネアオカメムシの総誘殺数は、47頭(平年:4.4頭)とやや多い(図)。
- おうとう及びもも(寒河江市)において、クサギカメムシの寄生及び被害が確認されている。また、西洋なし(天童市)やおうとう(鶴岡市)において、クサギカメムシやチャバネアオカメムシの寄生が確認されている。
- 向こう1か月の天候は、気温が高いと予報されており、果樹カメムシ類の活動が活発となり果実への加害が増加すると予想される。
防除対策
- 気温や湿度の高い日に果樹カメムシ類の園内への飛来や吸汁加害が多くなる傾向がある。園内をこまめに見回り、樹上の寄生や被害果の発生に注意する。また、加害は収穫期まで長期間にわたるので、園内の見回りを継続して行う。
- 園内で成幼虫の寄生や卵塊、被害果が確認される場合は、速やかに捕殺するとともに薬剤散布を行う。特に、おうとうは摘果の時期であるため、被害果に注意して摘果を行う。
- 低気圧等の通過に伴い、園内に多飛来する場合があるので注意する。
- 薬剤の選定に当たっては「山形県農作物病害虫防除基準」を参照し、果樹カメムシ類に効果の高い剤で防除を実施する。なお、薬剤抵抗性出現を防止するため、同一系統の薬剤の連用を避ける。
発生速報第4号(おうとう、もも、りんご、なし、かき等 果樹カメムシ類)(PDF:487KB)