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農業一口メモ

2025年6月16日 「中干し」は適期に行いましょう

 稲の生育が旺盛になり、水田の緑が濃くなる時期になりました。初期生育量をしっかり確保した田んぼでは、間もなく「中干し」を行う時期になります。
 「中干し」は、穂になる有効な茎数を確保した頃に行います。「中干し」と併せて、田んぼに溝を掘る「作溝」を行うことで、「中干し」の効果を高め、今後の水管理を効率的に行うことができます。
 「中干し」は、田んぼから水を落とし、田面に小さなヒビが入る程度まで乾かします。土の中に酸素が入り、根の生長が促進され、その結果、秋の登熟が良好になります。また、収量が安定し、品質や食味も向上する重要な技術です。さらには、窒素の過剰な吸収を抑制し、穂をつけない無効分げつや、小さな穂にしかならない弱小穂の発生を減らし、倒伏につながる下位節間の伸長も抑えます。田んぼの土が締まり硬くなるため、秋にコンバインでの収穫作業がしやすくなる効果もあります。
 「中干し」と「作溝」は、稲作にとって大切な要素がたくさん詰まった技術です。おいしいコメを安定してつくるため、しっかり行いましょう。

2025年6月12日 野菜圃場の排水対策を万全に

 野菜の多くは、大雨などで土壌水分が過剰になると、根の呼吸が抑えられて、養水分の吸収が悪くなり、生育が抑制されてしまいます。特に梅雨の時は長雨になりやすく、近年は気候変動による、何十年に一度というような大雨が増えています。こうした大雨による湿害を防ぐためには、圃場条件に合わせた事前の対策が重要となります。
 露地栽培では、圃場の周囲やうね間に排水溝を掘り、降った雨が圃場の外に速やかに排水されるようにしておきます。また、土地が周囲より低く、水がたまりやすい圃場や、地下水位が高い圃場では、できるだけ高いうねを作って植えるなどの工夫が必要です。
 一方、施設栽培では、施設内に水が多量に入ってくると、植えてある作物に大きな被害が発生します。被害を未然に防ぐため、施設周囲に深く広い溝を掘り、排水路を確保して雨水が施設内に入らないようにします。また、排水路にはビニールや畦シート等を敷き、施設内への雨水の浸透を防止します。万が一の浸水に備え、排水ポンプを用意しておくなどし、事前の排水対策を万全にしておきましょう。

2025年6月12日 さくらんぼの適期収穫と厳選出荷

 今年のさくらんぼは、先週からの高温の影響で、生育が平年よりも2日程度早まり、現在、主力品種「佐藤錦」の収穫期を迎えています。
 収穫に当たっては、成熟が早い樹や、樹の上部の枝から順次、作業を進めます。また、今年は果実の熟度のバラつきが大きいため、すぐりもぎを実施し、収穫が遅れないように計画的に作業を進めましょう。
 収穫作業は、果実の鮮度を保つため、朝の涼しい時間帯に行い、収穫後はできるだけ早く涼しい場所に移します。また、果実が傷まないように、収穫籠の内側やコンテナに布やウレタンを敷き、選果台に移す時も丁寧に作業しましょう。
 「S」玉や、着色が50%未満の果実は、生食用さくらんぼとして出荷できません。「M」玉以上で大きさを揃え、等級ごとの着色基準を遵守して、しっかりと選果します。
 生産者一人ひとりが、適期収穫と厳選出荷を心がけることが大切です。今年も美味しい山形のさくらんぼを消費者の皆さんに届けましょう。

2025年6月11日 「高温アラート」を活用しましょう

 「やまがたアグリネット」では、農作業に役立つ様々な気象情報を配信しています。気象注意報や警報をお知らせするメールマガジンの「あぐりんウェザー」や、霜の被害の防止対策に活用できる「低温アラート」に加え、昨年からは「高温アラート」がご利用いただけるようになりました。
 「高温アラート」は、アメダス観測地点で計測した気温が、設定した温度を超えた場合にメールでお知らせする、会員向けサービスです。
 使い方は、「高温アラート」の通知温度設定ページから、アメダスの観測地点を選択し、アラートメールを受け取る温度を設定するだけです。選択した観測地点の気温が設定した温度を上回ると、それをお知らせするメールを受け取ることができます。
 ハウス栽培での温度管理や水田の水管理等にご活用ください。
 「やまがたアグリネット」は、県内在住の農業者または農業関係者の方であれば、どなたでも無料で会員になることができますので、是非、会員登録をお願いします。

2025年6月10日 「農大市場」開催のお知らせ

 農林大学校では、実践学習の一環として、学生が生産した農産物、農産加工品や林産物を直接販売する「農大市場」を今年も開催します。
 今年は、年3回の開催を予定しており、今月は19日(木)の午前10時から11時までの1時間、新庄市角沢にあるキャンパス内で開催します。
 稲作、果樹、野菜・花き、農産加工、林業の各経営学科が販売ブースを設置予定です。
 農林大学校の学生達が心を込めて生産した米、さくらんぼ、切り花・花壇苗、新鮮な野菜や、農産加工品のジュース、ジャム、ケチャップのほか、花瓶を置く花台(かだい)などの林産物を販売しますので、ぜひご家族皆様でおいでください。
 お越しの際は、エコバッグをお持ちいただくよう、ご協力をお願いします。
 次回以降は、9月19日(金)、11月1日(土)に開催予定です。
 詳しい内容をお知りになりたい方は、農林大学校のホームページをご覧下さい。