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飼料用トウモロコシは、ホールクロップサイレージとしての利用だけでなく、濃厚飼料用として子実の利用も行われており、乾物収量と栄養価が高い、優れた作物です。
一方で、土壌中の水分が高いと湿害を受けやすいため、栽培には排水性の良い圃場が適しています。降水量が多くなるこれからの時期は、排水対策を万全にして、生育不良を防ぎましょう。
具体的には、圃場の排水性を高めるために「明きょ」と呼ばれる排水溝を掘ることが有効です。これにより、隣接する水田などからの水の侵入を防止するとともに、降雨後は、圃場表面に停滞した雨水の速やかな排水が期待されます。
なお、湿害によって生育が停滞した場合は、排水した後に、できるだけ早く10aあたり5kg程度の窒素を追肥すると生育の回復に効果があります。
収量を確保して飼料コストの低減に努め、畜産経営の安定化を図りましょう。