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果樹園では、積雪期に野ネズミによる被害が多くなるため、根雪前の対策を徹底しましょう。
まず、園地や樹の周りを清掃し、ネズミの餌になる作物残さや、隠れ場所になるワラやマルチ等の資材を撤去します。また、定植後3、4年位までの幼木では、地際部に金網等を巻き付けて食害を防ぎましょう。
次に、野ネズミの捕獲方法については、粘着式捕獲資材や捕獲カゴを利用する方法と、塩ビパイプなどを埋めた落とし穴を利用する方法があります。これらの捕獲器は、新しいネズミ穴を探して、その近くに設置し、剪定枝やコンテナ等で覆っておきます。設置後は、定期的に見回り、捕獲状況の確認とエサの交換を行い、捕獲されない場合は設置場所を移動します。なお、野ネズミは人工的な臭いを強く警戒するため、設置の際は手袋を着用しましょう。
市販のネズミ用薬剤を使って駆除する場合も、新しいネズミ穴を探して、その中に薬剤を入れ、雨が当たらないようトタン等で覆います。薬剤による駆除は、越冬準備前の秋と繁殖期の春の2回実施すると効果的です。なお、薬剤使用に当たっては、農薬使用基準や農薬ラベルの記載事項を遵守し、事故が無いように注意しましょう。